発売期間 | 発売時価格 |
1967/10 | ¥600 |
「あっ!これは作った事あるよ、懐かしいなあ!」といったアイテムがようやく登場となりました。ただ、水を差すようで申し訳ないのですが、タミヤの「キングタイガー」には実に多くのバリエーションがあります。 これはその中でも2代目にあたるキットで、なんと2種類のキャタピラが入っていたシリーズ唯一のキットです(車体下部共通のハンティングタイガーを含む)。 展示用には、当時の水準では十分合格点のシャープなモールドが入ったポリキャタピラ、そして走行用にはゴムキャタピラと、どちらか選べるコンパーチブルキットでした。ただ、複合転輪ではゴムキャタとの相性が悪いと判断したのか、なんと走行用では転輪を4枚重ねにするという指示があります。こらが見た目にも歯抜けでとってもカッコ悪く、当然モーターライズにしたい子供達にとって究極の選択でした。 シングルの発売は1967年10月でして、リモコンはそれより半年遅れて1968年4月に発売になりますが、なんと複合転輪での走行が可能となりました。シングルでの「転輪4枚重ね」がよっぽど評判が悪かったのか、僅か半年で「複合転輪のままでのゴムキャタピラ走行」を実現させた、タミヤの技術力並びにリサーチ力には頭が下がります。 シングルとリモコンでは車体下部共通というのが普通ですが、このキットに限り上記の理由により、車体下部は全くの別物です。さらにややこしいことに、リモコンでは発売ほぼ1年足らずで後輪駆動から前輪駆動に換えています。一方のシングルではこれが数年遅れ、この結果、「シングルは後輪駆動なのにリモコンは前輪駆動」という不思議な時期が存在しました。これに気づいた子供は日本中でもほんの一握りだったのではないでしょうか?かく言う私もこれに気づいたのはわずか2時間程前です...。 このキットは折りからのジオラマブームに乗って、1975年にギアボックスを取り除いてMM入りするのですが、その時にキャタピラや人形といった所のマイナーチェンジをうけます。その先祖帰りとして3代目となってMTシリーズに戻ってくる訳です。この3代目、リモコンでは特に複雑なのですが、箱にはキットナンバー20と書いてありながらアイテムNo.はMT246の番号が付き、赤に白抜きの「NEW」の文字が目を引きます。 はっきり言ってこのキットは奥が深いのですが、今回はこの辺で... |