06月21日(月)
<本撮影まであと04日>

ボディー細部パーツの自作(8)

いよいよその全貌を現しました!


もう、明日がスタジオ撮影の予約日です。本日中に仕上げないと間に合いません。幸い(?)当研究室助手は日曜日と月曜日が休日という変則的な勤務のため、この日は丸1日使えます。

遠い日の記憶をたどってみると、この日の作業量は締め切りの緊張感もあいまって、かなりのもののはずですが、残された画像は数枚しかありませんでした。はっきり言って、製作途中画像はゼロです。このあたりにも余裕が無かったのがうかがえますね(^_^;)

前日までに作った車体前面の各種パーツを慎重に接着してから、前部ライトガードの製作に入ります。0.4mmの真鍮線で作るのですが、おかげさまでハンダづけにもかなり慣れてきていました。こればっかりは強度を考えても瞬間接着剤での固定は難しいと思います。図面を起こして真鍮棒を多数切断して用意し、順にハンダづけしていきます。一度ハンダづけしたところには熱が伝わらないように水で濡らしたティッシュペーパーの切れ端でくるみ、作業を続けました。

左サイドミラーに車体前面下方を見る球面サブミラーが付いているのですが、これも再現します。実車ではこのミラーはサイドミラー支柱の横軸部分に取り付けられ、上下に動くのですが、これも極小金属板を横軸部分に巻きつけ、その部分にハンダ付けするというという手法で乗り切りました。終わってみればなんでもないことですが、この方法を思いつくのに1週間は悩んだと思います。ちなみにサイドミラーの支柱は100円ショップで買ったカラービニール針金の黒を使っています。このビニール部分が良い摩擦となって、サブミラーも固定でき、サイドミラー自身もソケットに良い感じで収まり、完成後も実車同様に折りたたみ可能です。

いよいよワイパーの製作です。そもそもの夢の構想(^_^;)では、ワイパーもRC操作でチャッカチャッカ動かすはずだったのですが、量産型の軽装甲機動車のワイパーは、なぜか2本の支柱があるんですね(ちなみに朝霞で取材した試作車両には1本しかありません)。何のため?としばらく悩むと理由がわかりました。1本だとブレード面は支点を中心とした扇形に窓を拭きますが、もう1本の支柱がある事により、常にブレードが地面に対して垂直方向に保たれて動くことがわかります。より広い面を効率良く拭こうという工夫なんですが、まさにこういったところが“日本的”ですよね。有事やメンテナンスを考えるとちょっと心配したりもするのですが・・・。

この2本目の支柱も可動再現するとなると、やはりこの状況では技量も時間もありません。泣く泣く可動はあきらめ、ディテールに凝りました。シャーシのベースになったXR311コンバットバギーのワイパーがそのまま使えるかと思っていたのですが、ブレードの長さも形状も違うため、基部だけを流用し、あとはプラバンやプラ棒で自作しました。後のメインウインドーの塗装などを考え、ここでは接着せずに差し込むだけにし、マスキングテープで仮留め。ワイヤーカッターも慎重に位置決めして接着・・・遂に完成です!

(2005/01/12)


真鍮線のハンダづけもかなり慣れてきました。 左サイドミラーに付属するサブミラ−も上下に動きます。
静岡ホビーショーに展示された実車。
ヘッドライトのサイドに楔形のカバーが付いている。
日本国内ではサイドミラー自体は縦長だが
サマワでは横長に90°回転させて使用している。
朝霞に展示してある試作車両は1本軸ワイパー
ワイパーブレードは軸と同じ角度で一体に動く。
量産型は、もう1本軸があることにより
窓の端でもブレードが縦になっているのがわかる。
ワイパー基部のみXR311のパーツを流用し自作。 ワイヤーカッターの位置も決まって完成です!