05月10日(月)
<あと05日>

ボディー細部パーツの自作(4)

こんなパーツもゼロから作ります。


「いよいよ今週の土曜日が本番!」と気負ってみるのですが、ここまで突っ走ってきた反動が来ました。4ヶ月経って振り返っている現在(2004/09)、正直この日の製作時間配分の記憶がありません。この日の日付で残された画像を見ると「こんな少ししか進んでいないのに大丈夫?」と今さらながら心配してしまいます。ただひたすら作りまくったゴールデンウィーク明けの平日初日、工程量としては完全に息切れですが「とにかく前へ」の気持ちで作っていました。

先に触れましたが、あと5日と書いてみても、実際には木曜日に静岡入りを考えているので、残された日数はこの日を含めて3日(!)しかありません。流石に限られた時間で「どこまで何が出来るか」を考えるのですが、「考えてばかりいないで手を動かす」ことも、また重要です。とりあえず後部パネルにある給油ハッチを手がけることにしました。

ホントに毎回言い訳じみて恐縮なのですが、イラク時派遣車両(量産型も)の給油ハッチは、朝霞で取材した「試作車両」とは全く違った形状です。手元にある資料は、サマワに行っていたカイシャの同僚が送ってくれた数枚の画像のみです。しかも殆どが全体像なのですが、唯一あった拡大画像を頼りに自作を始めます。最初は「こんなカタチの突起を付けて」と考えていたのですが、このスケールですと根本的な構造がわかっていないと出来ません。拡大画像は正対した1枚のみ、あとは斜め後方や側面からの“全体画像”から心眼で見極めます。

「ここが蝶番になるはずだから、わかった!これは引っ掛けるフックになっているはずだ。とすれば、ここはこんな仕組みになるはずだから・・・」と推察して作って行きます。少なくとも模型上での構造は辻褄の合うものになりました。0.3mmの真鍮線で作ったフックが良いアクセントになりそうです。後から思えば可動パーツにすることも可能だったかもしれませんが、とてもそんな余裕は当時ありませんでした。

後日、静岡ホビーショー当日に量産型の実車が会場に展示されたので、ドキドキハラハラしながら“構造”を確認しました。結果的に構造は大正解だったのですが、拡大画像は正面からの1枚だった悲しさで2次元資料の限界がありました。0.3mm真鍮線で作ったフックは直線的ではなく手前に曲線的に膨らんでいることが判明。一方のハッチ下部の蝶番の形状は直線的な形状をしていることもわかりました。「1mmのミスも狂いもない完璧な縮尺模型を作っているのではなく、様々な発見をしながら構造も理解し楽しんで作った」という趣旨で、お許しください。

(2004/09/24)


サークルカッターで半径5mmの円を切り取り 彫刻刀の丸刀で大胆にざっくり
丸棒ヤスリで丁寧に仕上げ 3mm丸棒をローソクの炎で熱して伸ばし
こんな形になりました。 少々寸法が違ったので、長さを詰めます。
後部パネルの重要なアクセントへの第一歩 上記で長さを調整して接着
朝霞の「試作車両」は例によって全くの別物 サマワから届いたこの1枚の画像を見て、とにかく自作
こんなパーツも切り出し(方眼の1マスは10mm) ゼロから作り出す喜び(^_^)
5日後に静岡ホビーショーで対面。「構造はあってた!」 開けると中はこうなっていたんですね。