05月08日(土)
<あと07日>

ドアの製作(3)

作業しやすいように色を塗ります。


モヤモヤが取れたような気分になり、サクサクと作業が進み始めました。前日の作業で、ほぼ思っていた通りの仕上がりになったのですが、このままではエッジが立ちすぎています。

そこでこのリムの淵を斜めに削るわけですが、当初考えたのはカッターの刃を立てて、左右に動かす方法です(パーティングラインはこうやって消しますね)。しかし、カッターの刃がはみ出して車体に傷をつける恐れがあるのと、均一に作業することに少々不安があります。改めてマスキングテープを貼って保護しながらサンドペーパーをかけることも考えたのですが、これも均一ということでは不安です。そこで再度登場するのがルーターとなったのです。

既にルーターを普通に使っていらっしゃる方にとっては「何言ってるの?あたりまえじゃん」と感じられると思うのですが、3日前に生まれて初めてこの道具に触ったという状態では、“ルーターで何が出来るか”の基本が体にしみついていません。「いいオトナになったんだからこんな道具も持っていれば何かにつかえるだろう」などという神をも畏れぬ動機(自分の学生時代からは考えられませんね)で購入してますから、この程度です。

早速ルーターのスイッチをONにして切削(最初の変換で「拙作」になって苦笑い)開始です。画像では撮影用に左手で持って斜めに当てていますが、実際は右手で持って面に正対して斜めに持っています。やってみると、なかなか良い感じですが、調子に乗るとすぐ削り過ぎになりそうで気をつけなければなりません。また白いエバーグリ−ン棒だと、どこまで削れているのか良くわかりません。そこで油性マーカーで着色することを思い立ちました。跡が残ってしまうことも考え、一番薄い色である黄色にしました。

この油性マーカー効果はテキメンで、前日に「完璧だ」と思っていた五隅の表現もアラがあったことが如実にわかってしまいます。しかし、だからこそのルーターがけで、一気に補修できるはずです。今回はルーターは決して力を入れずに、表面を何度も何度も撫でるだけにし、最低10往復はすることで均一にエッジを削ります。この方法はエアブラシによる塗装と同じで、薄く何度も吹くことで均一にする気長なオヂサン方法ですね(若い頃はどうしても一気にドバーっとやろうとしてしまいます)。

と、「今回も行き当たりばったりだけれど、良い方法が見つかったなあ」と思っていると、好事魔多し、なんだか色々と毛羽立ってきます。また、いかに弱く何度も往復といっても、どうしても削りムラが出来てしまいます。そんな時、ノモ研のとあるページに載っていた写真を思い出しました。「そうだ、アレを使ってみよう!」。早速、自宅から徒歩3分の所にある100円ショップに向かい、なんなく発見して購入します。それは台所掃除用(ナベの焦げ付き落とし)のスチールウールたわしでした。ウソみたいなホントの話ですが、こんな風に行き当たりばったりでやってました。

実際にスチールウールに触ってみるとチクチクするので「返ってキズが付くのでは?」と心配したのですが、案ずるより産むが易しで、驚くほど素晴らしい効果が出ました。毛羽立ちが完全に無くなるばかりか、微妙なムラもすべて修正してくれます。さらにルーターで削らないで残していた黄色いマーカー部分も、丁度表面のマーカーだけ削り落としてくれます。その上、心配していたキズは全くつきません(あくまでも大スケールで見るからで、1/72などでは気になると思いますが)。「良くもまあ試行錯誤で、こんなに上手くいくもんだなあ」と自分で感心していました。12個入りで100円のスチールウールですが、今回の全作業で使ったのはわずか4分の1個に当たる程度。一度買えば一生分ということが良くわかりました。

(2004/09/15)


こうやってルーターを使えばいいのかな?えい! おお!上手くいった!え?見えない?そうですよね。
どこまで削るか判り易くするために油性マーカーで着色。 このままでは隅に少々歪があることもわかります。
間違っても一度に削ろうとせずに
軽く何度も何度も撫でるようにルーターを往復させます。
作業終了。かなり毛羽立っています。
隣の後部ドアと比較すると顕著
そこで登場!100円ショップのスチールウール。一生分? ただひたすらゴシゴシとこすります。
滑らかなラインが現れ、ルーターで削られていなかった
黄色い部分もこすり落とされました。後部ドアはまだ未処理。
画像右側の後部ドアも同様に処理
構想数週間。イメージ通りの仕上がりになりました!