05月02日(日)
<あと13日>

複製(1)〜シリコーン型作り

いよいよ生まれて初めてのチャレンジです!


悪魔の透明プラバン事件・・・落ち込んでいる暇はありません。こういった時は全く別の作業をやるに限ります。そんなわけで、ついつい先延ばしにしていたシリコーン型抜きによる複製に対して、返って踏ん切りがつきました。

現在丁度40歳を過ぎた頃のオジサン世代(ワタシのことです)にとって「シリコーン型による複製」という響きは、“とんでもなく高度なオトナのワザ”という意識が少年体験で刷り込まれています。山野純治さんによる「日本で初めてのガレージキット」がホビージャパン誌に載ったのが1979年8月号。歯科技工士が使う特殊な材料を使ってというイメージが強く、自分でやるなんてとんでもないといった感じです。いいオトナになってしまった現在でも模型専門店でそのコーナーの前に来たら無意識に素通りしますし、東急ハンズに行ってもその場所は行かないように(笑)してました。

しかし今回ばかりはそうも言っていられません、覚悟を決めて東急ハンズへ行ってみました。何の前情報も無いので、とにかく「複製・型取りコーナー」でありったけの製品の解説文を読みあさります。そこで見つけたのが先に紹介した「ノモ研」という工作ガイドブックでした。これを購入して一旦自宅に帰り、後日理論武装をしてから再び売り場に足を運び、店員さんと相談しながら色々と購入しました。

これまた先に書いたように、“複製”を作るには、「原型作り」→「シリコーン型作り」→「レジンキャスト流し込みによる複製」のステップを経るわけですが(この事でさえ、今回初めてちゃんと認識しました)、原型は出来上がっているのでシリコーン型作りの工程に入ります。何分超初心者なので、「ノモ研」に例として載っている物と同じ材料を購入しようとしたのですが、あいにく見つかりません。店員さんが「その用途でしたらこれですね」とおっしゃるので、信越化学の「主剤:KE-14」と「硬化剤:CLC-229」を購入しました。同時に、原型が貼り付かない様に離型剤スプレー「KF412SP」を勧められました。どう見ても今回使用する量を考えれば大き過ぎるので悩んだのですが、ここでケチって原型がベタ〜っと貼りついてしまっては本末転倒ですので、ハラをくくって購入しました。

気泡を立てないようにしながら主剤を良く撹拌し、硬化剤を重量比で20:1の割合で入れると、ゆっくり固まり始めます。プリンを食べた後のプラスチックカップ(厳密にはポリプロピレン)を使って混合すれば、使用後は気にすることなくカップを捨てられます。原型に離型剤スプレーを良く吹きかけてから慎重にシリコーンを流し込み、隙間無く流れ込むようにエアブラシで上からカラ吹きしながら広げました。硬化時間は90分となっていましたが、念のため丸1日置く事にしました。

(2004/08/04)


プラバンにホイルとヒンジの原型を瞬間接着剤で点付けし、
プラボードの端材で囲いを作る。
今回使用したのは信越化学工業のシリコーン「KE-14」。
硬化剤「CLC-229」を重量比20:1で混合する。
慎重に重量を測りながらプリンカップで混合。 気泡が入らないように静かに流し込みます。