11月30日(土)
<あと7日>

タービン建屋の製作2

手すりは角型で太いものを丸型で細く削ります。真鍮線で作り直してはアジが出ません。
タービン建屋1階のポンプやタンク類。簡単に見える配管の取り回しがかなり厄介。
後の塗装を考えて、この時点では接着せずに仮組みです。
レベルのキットだけに塗装は40年前のレベルカラーのデッドストックでエアブラシです。
「懐かしい!」と思った人も多いのでは?
微妙に色は変えながら、ツヤあり処理にします。実際のプラントではツヤありもあります。
レベルカラー6番の「緑」単色です。なんとも深みのある良い色です。
現在のクレオスカラーは色味が変わって、もっと鮮やかな色になりました。
右端に見える配線はタービン建屋天井裏に組み込んだLED用です。
ここまで順調に組み上がり、塗装も終えたと思ったら・・・重大なミスに気づきました!
天井を本来の位置から5mmほど誤って上に接着していました。致命的なミスです。
しかし幸いこの上にオペレーティングフロアの床板を載せるので全く見えなくなります
そこでレーザーカッターを取り出して大胆にも天井を切り裂き、強引に5mm下げました。
なんとか原子炉建屋、タービン建屋の基本工作と塗装が終了しました。
例のタービン建屋の天井取り付けミスは全く見えなくなりました。


いよいよ締め切りの1周間前で、最後の土日、文字通りこの2日間が勝負です。

塗装にはこだわりがありました。できるだけ当時に近い塗料であるレベルカラー(1969年発売)を使いました。原発のキットが米国レベル社製ですのでレベルカラーという思いもありますが、このレベルカラーは当時グンゼ産業が作ったプラモデル用国産カラーでした。当研究室助手が子供の頃初めて使った塗料がこれです。その後タカラレベルカラー、Mr.カラーと名前を変え、現在はクレオスカラーにそのラインナップの全てが引き継がれています。この間に時代考証が進んだり、品質改良が進んだこともあり、いくつかの色は同じ名前でもずいぶん色味が変わりました。その中で顕著なのが原色の「青の5番」「緑の6番」です。いずれもかつては深みのある渋い色をしていたのですが、現在はどちらもより鮮やかな発色に変わっています。しかし、当研究室はあえて古い色の色味にこだわり、当時のカラーを大切に何本も保管してあるのでこれを使いました。

そんな中、大問題が発覚しました。ガッチリ接着しながら組んだタービン建屋1階の天井を誤った位置に付けていたことがわかったのです。このためその上に載せるオペレーティングフロアの床が当たってしまい載せられません。原因の一つはわかりにくい組み立て説明書でした。矢印でどこに付けるという指示はあるのですが、接着した後がどうなるというイラストが一切ないのです。接着ガイドもありませんのでどこにでもつけられます。

当然真っ青になったのですが、すぐに「ここは完成したら全く見えなくなるところ」ということに気付き、レーザーカッターで大胆に天井を切り裂き、無事に天井を下げることに成功します。これでようやくゴールが見えてきました。

(2014/05/10)